審査厳格化における各金融機関の対応と対策についてまとめています。

厳格化された貸出審査

貸出審査における厳格化の経緯

まず、なぜ不動産向けの貸出審査が厳格化されたのか、その経緯について見てみましょう。

 

不動産投資に対する銀行の過剰融資については金融庁が数年前から危惧しており、銀行の審査体制を中心とした監視・点検が行われていました。そうした流れの中で起こったのが、2018年の「かぼちゃの馬車事件」TATERUによる書類改ざん事件です。

 

TATERUによる書類改ざん事件ではりそな銀行三井住友銀行といった大手銀行も被害に遭っており、「かぼちゃの馬車事件」ではスルガ銀行が不動産会社と共謀して不正融資を黙認・誘導していたと報道されました。こうした事件を受けて不動産投資に対する銀行の信頼が著しく低下したことで、それぞれの金融機関が貸出審査の厳格化を行った、というワケなのです。

 

物件の価値を審査

 

不正貸付事件後の各機関の対応

それでは次に、それぞれの機関が数々の不正貸付事件を受けてどの様な対応を行ったのかについて見てみましょう。

 

 

2-1:金融庁

金融庁は2018年9月、スルガ銀行による不正貸付の件を受けて顧客保護の観点から、特に不動産向け融資に対する監督を強化する行政方針を公表しました。

 

具体的には、投資用不動産(アパート・マンション・シェアハウスetc)向けの融資について適切な融資審査が行われているのかを、賃料水準や管理体制の変化を交えて厳しく監視していくことが決定されました。また、今後も貸出審査に関するアンケート調査や検査を随時行っていくこととされました。

 

金融庁による不動産融資の監視

 

2-2:銀行

スルガ銀行の不正貸付問題を皮切りに様々な地方銀行で不正融資が行われていたことにスポットが当てられたことで、全国の銀行で貸出審査の厳格化が進むこととなりました。

 

2018年10月に大手銀行が不動産融資の厳格化方針を打ち出したことを受けて、地方銀行や中小の金融機関でも貸出審査が厳格化されました。これにより、収入や貯蓄額が不足していると信用力が無いと判断され、不動産への融資が通らなくなってしまったのです

 

こうした貸出審査の厳格化の影響を受けて、2018年における銀行・信用金庫の新規融資額は4年ぶりの低水準を記録しています。

 

まとめ

 

過当競争が緩和されるイメージ

 

金融機関による貸出審査の厳格化によって、貸出審査に通らない、あるいは融資額が減額されるといった事例が増えていくと予想されます。

 

しかし、この状況は逆に信用力のある投資家の方々にとってはチャンスでもあります。なぜなら、信用力の低い投資家が市場から排除されることで過当競争が緩和されるからです。年収や勤続年数といった項目で高い信用力を獲得出来る投資家であれば、貸出審査が厳格化している現状でも十分に活躍出来ることでしょう。

このページの先頭へ戻る